
セイロンティーとは?
セイロンティーとは、スリランカで生産される紅茶の総称です。かつてこの国は「セイロン」と呼ばれており、その名残が今も世界中で親しまれています。
標高や気候の違いによって、同じスリランカ産でも驚くほど多彩な風味が生まれるのが特徴です。世界三大銘茶の一つ「ウバティー」をはじめ、キャンディやヌワラエリヤなど個性豊かな紅茶が揃っています。
産地によって「こうも違うのか!」と驚くほど、コクのある紅茶からさっぱりとした風味までバリエーション豊富なため、世界各地で採れる紅茶をスリランカ一国で飲めてしまう、と言っても過言ではないほどです。
スリランカは「紅茶の国」と呼ばれるほど、紅茶が暮らしに根づいている国。レストランや屋台、もちろん自宅で紅茶はスリランカの人々にとって欠かせません。大人から子供まで紅茶を飲むのが当たり前となっています。
Alpex Japanが運営するECサイト・Green Field Japanでは、有機栽培にこだわったウバティーをお届けしています。商品ページはこちら からご覧ください。
ダージリンやアッサムとの違い
セイロンティーをより深く理解するには、インドの有名紅茶と比較すると分かりやすいです。
- ダージリン(インド):マスカットのような華やかな香りが特徴。「紅茶のシャンパン」と呼ばれる。基本的にストレートティーで飲むことが推奨されています。
- アッサム(インド):コクと甘みが強く、ミルクティーやチャイに最適。
- セイロンティー(スリランカ):爽快感、華やかさ、力強さなど、産地ごとに明確な個性。アイスティーやストレート、ミルクティーなど幅広く楽しめる。
より詳しい比較は「セイロンティーとダージリン・アッサムの違い」の記事もご覧ください。
セイロンティーの7大産地ごとの特徴

Alpex Japanが取り扱うセイロンティーはウバ茶となりますが、スリランカには複数の紅茶産地があり、地域ごとに異なる風味が楽しめます。
主にセイロンティーの品質は標高の高さにより分けられています。
- 【高地産】ハイグロウンティー(標高1200m以上:ウバ・ヌワラエリヤ・ディンブラ・ウダプッセラワ)
- 【中地産】ミディアムグロウンティー(標高600〜1200m:キャンディ)
- 【低地産】ローグロウンティー(標高600m以下:ルフナ・サバラガムワ)
標高が高いほど中国種系茶樹が多く、香りが高く、渋みが強いとされ、低地ではアッサム系の茶樹が多く、渋みが弱くコクがあるとされています。クオリティの良し悪しはなく、完全にそれぞれの好みによる、といえるでしょう。
ウバ(Uva)
- 世界三大銘茶の1つ。別名「セイロンティーの女王」の紅茶でミルクティーやアイスティーに最適。
- 水色は明るい真紅から橙色。
- メントールのようなスーッとする爽快感のある香り。
- ミントのような爽やかだが、しっかりした渋みのある飲み心地。乾季は渋みがマイルドに。
キャンディ(Kandy)
- セイロンティー発祥の地!
- 水色はやや濃い赤色〜暗赤色
- 香りは芳醇で熟したフルーツのような甘さがある。
- まろやかでクセがなくバランスの取れたフルーティーな飲み心地。日常的なストレートティーにぴったり。
ヌワラエリヤ(Nuwara Eliya)
- 水色は淡いゴールドイエロー。
- 香りは日本茶のような青葉を感じる香り。乾季になるとレモンとフローラル感のある香りが加わる。
- 「セイロンティーのシャンパン」と評される爽やかな飲み心地
ウダプッセラワ(Uda Pussellawa)
- 水色は淡い褐色〜赤褐色。
- 香りは繊細で上品なフローラルブーケのような香り。後味にフローラルな余韻が残る。
- 爽やかだけど締まった渋みのある奥行きのある飲み心地。カナダで人気。
ディンブラ(Dimbula)
- 水色は赤褐色〜赤橙色。
- 香りはヒノキを彷彿させる森林のような香り。乾季になるとフローラルな香りが加わる茶園も。
- コクのある爽やかな渋みを感じる飲み心地。日本人に一番人気。
サバラガムワ(Sabaragamuwa)
- 水色はルビーのような濃い赤褐色。
- 黒糖を焦がしたようなほっこりとした渋みのある甘み。しっかりとしたコクがある飲み心地。
- 香りはハチミツや砂糖を彷彿させる奥行きのある甘さがある。ロシアや中東諸国で人気。
ルフナ(Ruhuna)
- 水色は濃い赤褐色。
- 香りはアッサムのようなスモーキーで甘い香り。
- 渋みが少ないが、深みやコクのある飲み心地。後味にほろ苦さを感じる。
本物の“セイロン”を見分ける基準、ライオンロゴとは?

世界の紅茶産地の中でも、スリランカ産は軽やかな香りとキレのある渋みで知られています。パッケージにライオンロゴがあるかどうかは、「100%ピュアなセイロンティー」「スリランカで消費者向けにパックされている」ことの証です。混ぜ物のない単一起源(Single Origin)を選びたい方の判断材料といえます。
Alpex Japanで取り扱う紅茶やティーはすべてこのライオンロゴが付与されているので、商品裏側のラベルをぜひチェックしてみてくださいね。
ここをチェック!

表記のチェックポイント
ライオンロゴを載せた小売パックには、“PURE CEYLON TEA – PACKED IN SRI LANKA”の文言と登録番号(または充填業者名)を明記する決まりがあります。ロゴの有無だけでなく、この表示まで確認するのが安心です。
ライオンロゴは、100%ピュアのセイロンティーで、スリランカ国内で小売用パックに充填された製品にのみ付与されるSri Lanka Tea Boardの認証マーク。パッケージにこのロゴがあることが「純正セイロン」である目印になります。
【ライオンロゴの使用条件(主要なものを抜粋)】
①消費者向け小売パックに限る
②中身は100%セイロンのみ
③充填はスリランカ国内で実施
④Sri Lanka Tea Boardの品質基準・登録に適合。
※海外での充填品やブレンド品には用いません。
セイロンティーの美味しい淹れ方

セイロンティーは、ストレートでもアイスティーやミルクティーなど幅広くアレンジを楽しめる万能ティー。最大限に楽しむために、紅茶の淹れ方もポイントです。
ダージリンやアッサムと基本の淹れ方は変わりませんが、やや蒸らし時間やおすすめの飲み方が変わるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
【基本の淹れ方】
- 茶葉量:ティースプーン1杯(約2.5g)
- お湯の温度:95〜100℃前後(沸騰直後)が良いとされています。
- 蒸らし時間:3〜4分(茶葉やお好みで調整)。渋みが出すぎないように時間を守るのがポイント。
※ポットやカップを温めてから抽出すると香りが引き立ちます。
※ストレートティーなら短めに、ミルクティーなら長めに蒸らしましょう。
茶葉とティーバッグでどう違う?飲み方と美味しい淹れ方
紅茶には大きく分けて 茶葉(リーフティー) と ティーバッグ があります。どちらもセイロンティーを楽しめますが、香りや味わい、淹れ方に微妙な違いがあり、飲み方の工夫によって仕上がりが変わります。
茶葉(リーフティー)のセイロンティー
茶葉のセイロンティーは、基本的にストレートティで香りを楽しんでいただくのがおすすめです。香りを活かしたアイスティーやレモンティーに最適と言われています。
特徴
- 大きめの茶葉を使用しており、香りや味が豊かに抽出される
- 茶葉がしっかり開くため、ストレートティーで飲むと風味が際立つ
- 一度に多めに淹れてポットで楽しむのに向いている
美味しい淹れ方の基本は「茶葉を先にポットへ」
- 急須やティーポットを使用
- 茶葉⇨お湯の順番が基本。
- 茶葉がよく広がるように、カップ1杯に対してティースプーン1杯(約2.5g)が目安
- 蒸らし時間は3〜4分、ポットを軽く揺らして均一に抽出
- 香りを逃がさないために、すぐに茶葉を取り出す
ポットに茶葉を入れてから熱湯を勢いよく注ぐことで、茶葉全体が回転しながら広がる「ジャンピング」が起こりやすくなり、香りや味がしっかり引き出されます。逆に「お湯を先に入れてから茶葉を加える」と、茶葉が急に沈んで動きにくくなり、十分に開かず味が平坦になることがあります。
ティーバッグのセイロンティー
忙しい朝やオフィスでのティータイムに最適なティーバッグ。手軽ですが、茶葉に比べて風味や香りが単調になりやすいと言われています。そのため、レモンやハチミツを加えて手軽にアレンジしたり、ミルクティーにしたりすることをおすすめします。ミルクティーにするときは2袋使うとコクが出やすいです。
特徴
- 手軽に淹れられるのが魅力
- 茶葉は細かくカットされており、短時間でしっかり色と味が出やすい
- 携帯性が高く、オフィスや外出先でも便利
美味しい淹れ方は「お湯を先に入れる」
- カップにお湯を先に → ティーバッグを後に入れるのが、最も推奨される方法。
- 蒸らし時間は2〜3分が目安。長く浸けすぎると渋みが強くなる
- 抽出後は軽く揺らして取り出し、絞らない(えぐみの原因になる)
カップに熱湯を注いでからティーバッグを入れると、温度が安定しており、雑味を抑えて均一に抽出できます。特に日本の水道水は温度がやや下がりやすいため、この方法が安定して香りが出やすいと言われています。
ただし、「しっかり濃い紅茶」を短時間で作りたい場合は、ティーバッグを先に入れてお湯を注ぐ方法が向くこともあります。この方法は、細かい茶葉が過抽出になりやすく、渋みが出やすいと言われています。
セイロンティーについてよくある質問(Q&A)
Q1. セイロンティーはカフェインが多い?
1杯(150ml)あたり30〜40mg程度。コーヒーより少なめですが、寝る前には控えるのがおすすめです。
Q2. セイロンティーの保存方法は?
- 高温多湿・直射日光を避ける
- 密閉容器で常温保存
- 開封後は2〜3ヶ月で飲み切るのが理想
Q3. ミルクティーに合うのはどの産地?
渋みとコクが強い「ウバ」や「ルフナ」が最適です!
“本物のセイロン”を日々の一杯に
セイロンティーは産地ごとに異なる風味を持ち、初心者から紅茶好きまで幅広く楽しめる魅力があります。特に「ウバティー」は世界三大銘茶に数えられる高貴な味わいで、ミルクティーやアイスティーにぴったりです。
産地で選ぶ楽しさ、淹れ方で広がる表情、そしてライオンロゴという確かな指標。まずはウバから、あなたの定番の一杯を見つけてください。
👉 Alpex Japanが運営するオンラインショップ『Greenfield Farm Japan』では、有機栽培のウバティーやハーブティーを取り扱っています。ぜひ本場スリランカの味わいをご自宅でお楽しみください。